看護師が転職を成功させる4つの方法!トラブルに遭った際の解決方法

転職情報

キャリアアップや他分野への挑戦願望、ライフスタイルの変化など、様々な理由から転職を考える看護師さんは少なくありません。

しかし、忙しい毎日の中で自分の希望に合う転職先を探すのはとても大変です。

そこで活用したいのが転職サイトです。

「手軽に利用できて、転職活動を円滑に進められた」という声がある一方で「トラブルに巻き込まれてしまった」「転職に失敗してしまった」という声も数多く聞こえてきます。

より生活を充実させるために決断したはずの転職で、トラブルに巻き込まれてしまったら、生活や将来がとても不安なものになってしまいます。

ここでは、現役転職キャリアコンサルタントが転職について知っておくべき知識と、実際に起こり得るトラブルの回避方法を紹介し、転職活動を大成功させる秘訣を教えます。

転職サイトと転職エージェント

「看護師 転職」とネット検索すると、数えきれない数の転職サイトが表示されます。

まずは転職サイトの種類や、実際に受けられるサービスについて簡単にご説明します。

転職サイト

転職サイトとは、求人情報を掲載しているWebサイトです。

ハローワークなどもこちらに分類され、必要な経験や資格、雇用条件などの記載があります。

求職者はそれらの情報を参考に、自ら病院や施設に応募をして、見学や面接などの段取りを行います。

自分の好きなタイミングで転職活動が進められる一方で、仕事の合間にたくさんの求人の中から、自分の求める条件に合う求人を探さなければならないため、手間と時間がかかります。

転職エージェント

転職エージェントとは直訳すると「転職仲介業者」で、氏名と電話番号、職種や希望の条件などを登録して使用するWebサイトです。

登録を行うと、転職エージェントのキャリアコンサルタントから直接連絡があり、経歴や要望を伝えることでマッチングしそうな求人を提案してくれます。

併せて、履歴書の添削や面接同行など、転職者をサポートする制度がいくつかあり、これらのサービスが全て無料で受けられます。

仕事をしながら転職活動を行う上では、非常に便利なサービスですが、この転職エージェントを使用する際にトラブルに巻き込まれるケースがあります。

転職エージェントを利用した際の成功体験と失敗談

先にご紹介したように、転職活動において非常に便利な転職エージェントには、求職者とキャリアコンサルタント間のトラブルも存在します。

トラブルに巻き込まれないようにするためには、転職エージェントについての知識を深めることが非常に重要です。

まずは転職エージェントを利用した際の成功体験と失敗談をご紹介します。

成功体験

  • 転職サイトには載っていない求人を提案してもらえた
  • 求人の提案、面接の日程調整、履歴書添削、面接対策をしてくれたため、非常に助けられた
  • 職場の人間関係、環境など外部からはわからない情報を提供してくれて助かった
  • 給料交渉や休日交渉など、自分では言いにくいことを代行してやってくれた

このように、良いキャリアコンサルタントに出会うことができれば、転職する上でとても心強い味方になってくれます。

失敗談

  • 希望や経歴と全く合わない求人を提案された
  • 希望していた求人先から、転職エージェントを通すと応募できないと言われた
  • 事前にキャリアコンサルタントから伝えられた条件より、内定後に病院から提示された条件が大幅に悪くて困った
  • 求人先のマイナス情報を伏せられた状態でブラック法人に入職させられてしまった

どれも体験したくないトラブルですね。担当したキャリアコンサルタントの人間性に左右されるものですが、実際にこのようなトラブルに巻き込まれている看護師さんがいます。

トラブル回避!!転職を成功させるためには

先に挙げたようなトラブルを回避し、転職を成功させるポイントを4つご紹介します。

1.転職条件を3つに絞り優先順位をつける

これは転職をする上で非常に重要なことであり、トラブル回避にもなります。

「自宅から近くて、夜勤なし、残業なし、オンコールなし、お給料が高くて、休みも多くて、人間関係も良い職場」なんてところはまずありません。

あまりにこだわり過ぎていると、求人が見つからず、転職が失敗に終わってしまう可能性があります。

また、自分の転職理由が明確になっていないと、キャリアコンサルタントにとって都合の良い求人先に放り込まれてしまうというトラブルになりかねません。

そこで、希望条件に優先順位をつけていれば、絶対に譲ってはいけない条件と、ある程度は譲歩しなければいけない条件がわかるため、求人を見つけやすくなり、キャリアコンサルタントからの提案にも自分の意見をしっかりと伝えやすくなります。

2.転職エージェントは2社〜3社に登録する

担当したキャリアコンサルタントと相性が悪い、提案求人が希望と全く合っていない、サポートをしっかりしてくれないなど「外れコンサルタント」に当たった場合に時間を無駄にしないための対応策です。

それなら、より多くの会社に登録するのが良いのでは?と思うかもしれません。

しかし多くの会社に登録しても、提案される求人が倍増していくわけではありませんし、各転職エージェントからの電話連絡が増えてしまうため、対応仕切れなくなります。

こういった理由から、登録は2社〜3社に留めておくのが理想的です。

3.転職エージェントの拠点が求人を探す地域と同じであるかを調べる

担当のキャリアコンサルタントが、転職先を探している地域を拠点にしているかも大きなポイントです。

拠点が同じであれば、顔を付き合わせて行う面談で、細かい要望なども伝えやすくなりますし、信頼関係が築きやすいです。

更に、面接への同行も行ってくれる場合があり、院長・事務長・看護師長の圧迫面接!!なんて場合も少しは気が楽になるでしょう。

そして、コンサルタントが面接に同行しているということは、過去にも他の求職者の面接や職場見学で、求人先を何度か訪問している可能性が高いです。

すると、職場の雰囲気や設備、他の看護師さん達の様子など、訪問しなければわからない情報を教えてもらえる可能性があります。

以上の理由からエージェントを複数利用する場合は、求人を探す地域を拠点にしているエージェントを一社は入れておくと安心です。

4.転職エージェントと自己応募の併用

転職エージェントは看護師さんを紹介することで、求人先から紹介手数料を支払ってもらっています。

そのため、転職エージェントを通した採用を一切行わない方針の法人も存在します。

そのような方針の所へ入職を希望した場合、転職エージェントのコンサルタントはどのように答えるのでしょうか。

真面目に「エージェントからの紹介を受け付けていない」と話してくれるコンサルタントもいるでしょう。

しかし中には、自己応募なら受け付けているのに「求人がない」と嘘の情報を伝えたり「この病院は質がよくない」「離職率が高い」などのマイナス情報を誇張して伝え、エントリーを諦めさせるといった悪質なコンサルタントも存在します。

また、転職エージェントを通した採用を行っている法人においても、エージェントを利用したエントリーが仇となるケースもあります。

例えば、一名枠の求人に二人の看護師さんが同時に応募してきたとします。

一人は「自己応募」もう一人は「転職エージェント紹介」で、経歴や能力はとても似ています。

面接でも甲乙つけられないとなると、無料で採用できる自己応募か、高額な紹介手数料を支払わなければ採用できないエージェント紹介か。

当然、自己応募の看護師さんに軍配が上がります。

しかし先に挙げていた通り、エージェントを利用することで、情報が潤沢になり履歴書添削や面接対策、面接同行、休日や給料交渉など、自分一人では出来なかった「質の高い転職活動」が出来ることもまた事実です。

そのため、転職エージェントと自己応募を上手に併用し、気になる求人がある場合は、自己応募で面接を受けてみましょう。

併せて、その他の求人も転職エージェントから提案してもらい、2件〜3件の面接を受けて内定を複数もらいます。

その中から自分の提示する条件に一番合うものを選択するのが理想的です。

もしトラブルに巻き込まれてしまったら

十分に気をつけていたにも関わらず、トラブルに巻き込まれてしまった!!そんな時の対処法もご紹介します。

1.希望や経歴と全く合わない求人を提案され、それをゴリ押しされて困っている

まずは、自分の転職条件上位3つを思い出してください。

その上で、なぜその求人を勧めているのか再度コンサルタントに聞いてみましょう。

この時、後から整理をするために必ずメモを取ってください。

理由次第では、希望と違うと思っていた提案が、意外とマッチしているということもあります。

例えば「自宅は車通勤が必要な地域だけど、運転が苦手だから自宅の近所で勤めたい。遅い時間までの勤務はできないし週末は家族と過ごしたいから、デイサービスなどで働きたい」そんな希望の看護師さんに自宅近くのクリニックを提案されたとします。

一見、クリニックは夕診がありますし、土曜日は出勤であるため希望と違う。

と考えがちですが、もしこの求人を提案したコンサルタントがこのような理由で提案していたとしたらいかがでしょうか。

「希望する自宅近くのデイサービスは利用者さんの送迎を看護師さんも行います。

運転に自信がないならば、負担になるかもしれません。

しかし、提案したクリニックなら午前診のみの募集で、平日も自分の時間が確保できます。

当然送迎などもありません。日曜と祝日は固定休みで、土曜日は午前診がありますが、出勤は交代制です。

ご家族との時間も十分に取ることが出来ますよ。

業務内容も〇〇さんの経験があれば大丈夫でしょう。

こちらの要望は確かに「デイサービス」でしたが、その背景にはいくつかの理由がありました。

これは施設形態のみに捉われない求職者の要望を叶える提案と言えます。これなら一度面接に足を運んでみる価値がります。

しかし、これが「デイサービスよりこちらのクリニックの方がお給料が高いですよ。〇〇さんの経験でデイサービスはもったいないです。夕診は19:00くらいまでですから、ご家族もきっと許してくれますよ。日曜日と祝日は休みですし、土曜日は午前中だけの勤務がありますが、お給料をたくさんもらえると思えば良い求人ですよ。」

このような理由で提案されたらいかがでしょうか。

こちらからの要望の中に、お給料のことは含まれていないのに、求人の都合が悪い部分を「高額な給料」でカバーしようとしています。

これは明らかにそのコンサルタントが行かせたいだけの求人です。

こんな理由でしたら、問答無用でコンサルタントチェンジ、もしくは着信拒否をして別の転職エージェントを使いましょう。

2.事前にキャリアコンサルタントから伝えられた条件より、内定後に病院から提示された条件が大幅に悪くて困った

例えば、事前情報として伝えられた給料より、内定後に提示された給料が大幅に低かった。

勤務条件として、夜勤は希望者のみ行うと聞いていたにも関わらず、夜勤必須と書かれていた。

外来での勤務を希望しているとコンサルタントに伝えて面接を受けたのに、提示された条件は病棟勤務になっている。

などなど面接を受ける前にコンサルタントから聞かされていた条件と、内定をもらってから実際に提示された条件が相違しているというトラブルがあります。

この場合は、まず担当コンサルタントに事前情報と相違している旨をはっきり伝えましょう。

そこでコンサルタントから内定先に連絡を入れて貰い、事前情報通りの条件で内定をいただけるなら解決です。

しかし、こちらからの相談をのらりくらりとかわされたり、惚けられたり、他の条件でカバーしようとする場合は内定をお断りしましょう。

悪質なコンサルタントの場合は「内定後は辞退できない」などと言ってくる場合がありますが、そのようなことは一切ありません。

もしコンサルタントとの話が進まないようであれば、内定先に事情を話して丁重にお断りしましょう。

3.求人先のマイナス情報を伏せられた状態でブラック法人に入職させられてしまった

これが一番大変で、希望と合わない職場へ入職してしまったパターンです。

いわゆるブラック法人と呼ばれる病院や施設の中には、劣悪な職場環境から離職率が高く、人員補充のために転職エージェントからどんどん採用する所があります。

このような求人は、質の悪いコンサルタントの大好物で、求職者の要望などそっちのけで強引に入職を勧めてくる場合があります。

騙されるような形であったとしても入職してしまった以上、退職をすれば今後転職する際には、職務経歴書に記載しなければならなくなります。

ここで間違った対応をすると、自身のキャリアを傷つける結果になってしまうため、まずは落ち着いて次のように解決していきましょう。

まずは一旦退職を思い留まり、転職活動を始めてください。

退職してしまうと、収入が無くなってしまうため、心に余裕が無くなっていきます。

すると焦る気持ちから求人を正しく選別することが出来ず、とりあえず出ている求人にしがみつき、入職。

やはり合っていなかったとまた早期退職。

というような負の連鎖に陥りかねません。

劣悪な職場からすぐにでも逃げ出したい気持ちは重々分かります。

しかし、そこはグッと堪えてまずは出ている求人をチェックし、面接を順番に受けていきましょう。

ただし、今のあなたは面接官には「現在の職場を早期退職しようとしている人」と写ってしまっています。

採用側は、末長く真面目に働いてくれる看護師さんを雇うために面接するわけですから、書類上での印象は決して良いものではありません。

そこで、今回の転職はイレギュラーで、長く働く意思があることをしっかり伝えましょう。

その時、ただ現在の職場環境が劣悪である旨を説明するのではなく、前の職場からの転職理由に加え、今の職場は転職エージェントから「人間関係がとても良い職場」と勧められたのに、実際は人間関係がとても悪く、いじめなどもあり、コンサルタントに騙されて入職してしまった。

など、細かく説明しましょう。

そこで採用を貰えるかは、これまでの経歴や面接での態度にかかっているため、あとは信じて待ちましょう。

諦めなければ、きっと良い方向に進んでいきます。

まとめ

転職サイトでのトラブルを回避するには、転職について知識を得ること。

そして転職エージェントにまつわるトラブルを理解した上で利用することです。

あらかじめ想定されるトラブルや対処法を知っていれば、トラブルを回避しながら良い転職活動を行えます。

あなたの転職が良いものになりますように。心からお祈り申し上げます。

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